Enavi Blog

2007/08/19

ポータブルナビにおけるMSASによる位置精度向上の可能性

現在、販売されているポータブルナビのGPS受信機には、SiRF(サーフ) に代表される高性能のGPSチップが使用されることが多くなったため、位置精度は一頃に比べると、かなり向上してきています。

また、GPS衛星も数多く打ち上げられたことにより今では安定して測位ができ、高層ビルが立ち並んでいるような電波を遮る場所を通らない限り、ポータブルタイプのGPSカーナビでも問題なく使える環境が整ってきました。

さて、ここにきてポータブルナビの位置精度がさらに向上する可能性のあるニュースが伝えられています。

国土交通省航空局 神戸航空衛星センターには、「平成19年9月27日に試験信号から正式な信号への切換を行い、MSASの供用を開始することとなりました。」と記載されています。

これは、試験運用であった運輸多目的衛星用衛星航法補強システム(MSAS;MTSAT Satellite-Based Augmentation System)が正式に運用されることになるということです。

MSAS(エムサス)とは本来、GPSを受信して航行する航空機に対して、信頼性を向上させるための補強情報をMTSAT(エムティーサット)という衛星を介して提供するためのシステムですが、MTSATはGPS同様の測位衛星として利用できるだけでなくディファレンシャル機能*も有しているため、MTSATの信号を受信することにより現在よりも位置精度が向上するようになります。


SBASの相互運用性(国土交通省の資料より)

SiRFはMTSATの補強情報と同じようなアメリカのシステムWAAS(ワース)で既に対応済なので、今後発売されるポータブルナビもMSAS対応になっていくことが予想されます。カーナビゲーション機器の多くはマップマッチングという技術を併用していますので、GPSがMSAS対応になった場合の効果がどれほどのものか気になりますが、MSASの運用開始はポータブルナビの存在を一歩前進させることになるでしょう。

*ディファレンシャル機能
GPS衛星の位置誤差、時計誤差及び電離層補正値の提供

■関連サイト
国土交通省 大阪航空局 神戸航空衛星センター「MSAS試験信号に関するページ」
SiRF

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